葬列

午後10時22分 自虐行為に過ぎない何ら手当ても出ない
というボランティア残業を終える

抱えている仕事に蹴りがついたらまとまった休みを取ろう
ポマードでテカった油虫がどんな顔をするのか見物だ




昏いグレーに塗り潰された空に不規則な光が瞬く
夕方に強い雨が降ってからは止んでいたのだが又降り出すのかもしれない
このところ晴れ間続きだったから たまに雨もいいだろう
通りを歩いてると塒から裏街の住人が這いで闊歩していた
煌びやかな夜の蝶を隣にはべらして 良い身分だよ全く




街を分断する中央通りは黒と黄色で織り成すタクシーの葬列
客待ちの彼らの顔は皆 一様に魂の抜けた顔をしてやがる



ショーウインドに映った自身の顔を見るようで腹ただしいんだ